映画・演劇
<
一覧に戻る>
あ行 か行 さ行 た行 な行 は行 ま行 や行 ら行 わ行


『ライト・スリーパー』
『ラブソングができるまで』




『ルワンダの涙』



『冷血』
『歴史は夜作られる』
『レッド・ドラゴン』

『ローズマリーの赤ちゃん』
『ロビンソンの庭』




『ライト・スリーパー』Light Sleepers
監督・脚本:ポール・シュレイダー
Paul Schrader
主演:ウィレム・デフォーWillem Dafoe
スーザン・サランドンSusan Sarandon
1991年/アメリカ
CATV:平成19年4月2日
 ウィレム・デフォー主演と言うだけで観たのですが、意外と面白かったです。P.シュレーダーにしては 妙に暖かい作風で、それもまた意外。
 無駄に殺伐とさせていなかったり、麻薬の売人を普通の商売のように描いたり(何事も日常になると淡々と するものなのでしょうが)と派手さには欠けるが手堅く面白い。ただ観客の求心力は少ないので、ヒットは …してないんだろうなぁ。
『ラストキング・オブ・スコットランド』
The Last King of Scotland
監督:ケヴィン・マクドナルドKevin Macdonald
原作:ジャイルズ・フォーデンGiles Foden
主演:フォレスト・ウィテカーForest Whitaker
ジェームズ・マカヴォイJames McAvoy
第64回ゴールデングローブ賞主演男優賞
第79回アカデミー賞主演男優賞
2006年/イギリス
新橋文化劇場:平成19年11月6日
 前宣伝の通りにアミンについての映画かと思ったら全然違いました。大昔に“ぴあ”の映画紹介で『人食い大統領アミン』が 紹介されていて、付いていた画像が生首の並んだ冷蔵庫だったのを記憶しています(一時期インチキ実録モノが多かった)が、 ソレよりはマシだろうと思って行ったんですけどね…って失礼か。
 主演のウィティカーは素晴らしく、左上の画像を観てもお判りのように目が怖い…『バード』なんかじゃ人懐っこかったのに この変りよう?スゴイなぁ。陽気で無邪気なイタズラをしたりして周囲と遊んでいるかと思えば、冷酷かつ残忍に粛清をしたり する。モンスターにも思えるものの時に強大化した自分の影や、権力のもたらした不安や孤独に怯えるアミンを好演していました。
 が!
 やはりこの作品の主人公は好奇心や冒険心の虜であり、後先見ずに行動したストッとランド人の青年医師だろうと思います。
 好奇心と冒険心、更には下半身に対して正直に行動したばかりに泥沼へと引きずり込まれていく様子が描かれた作品です。 後悔先に立たずと言いますが、この恐怖はなんとも辛い…「お前は死んで当然なヤツだが、生きていれば償いの道が見付かる日も 来るだろう」という主人公の出国を助ける同僚医師のセリフが印象的でした。
【関連作品】
ジャイルズ・フォーデン『スコットランドの黒い王様』(新潮クレスト・ブックス)
『ラブソングができるまで』
MUSIC AND LYRICS
監督・脚本:マーク・ローレンスMarc Lawrence
主演:ヒュー・グラントHugh Grant
ドリュー・バリモアDrew Barrymore
2007年/アメリカ
新橋文化劇場:平成19年11月6日
 有り勝ちの設定でお約束な展開の作品…を及第点に仕上げるのが実は難しいコトを証明する作品。
 見事に失敗しています。
 途中でかなり退屈させられるのですが、それなら前半にもっと登場人物の人となりが判るエピソードを 入れても良かったろうに?どうして直ぐに出会わせたいのやら…どうせ劇場に入れてしまえば多少トロくても 「チャンネルを変えられる」心配は無いと思うんですけどね。
 劇中で使用されている曲は「いかにも」で悪くは感じないのですが、まるで話題にならなかったコトを 考えると、やはり映画が足を引っ張ったんじゃないか知らん?




『ルワンダの涙』Shooting Dogs
監督:マイケル・ケイトン・ジョーンズ
主演:ジョン・ハート ヒュー・ダンシー
2006年/イギリス・ドイツ
新橋文化劇場:平成19年6月26日
 邦題は鬱陶しいですが、秀作でした。血も涙も無い僕ですらさすがに泣きそうになりましたし、新橋文化では珍しく鼻を啜る 音がするという観客の反応が有りました。
 ナニよりも実話と言うのが恐ろしい。しかし実話と知らなくても作品としての評価は変らないと思います。
 被害者に同情しまくっての独善的な正義を訴える訳ではなく、虐殺する側を責めるでもない。また傍観者とならざるを得ない 国連軍の立場もきちんと描いていて、非常に“公平”な作品です。
 そしてそれだけに衝撃的に迫ってきます。
 不謹慎と取られるかもしれませんが物語として惹き付ける魅力も充分だし、観客を小馬鹿にしたサービスもなく誠実で 非常に素晴らしい。虐殺のシーンそのものはリアルに見せていませんがソレがまた効果的であり、良心的な作品とは こういうモノだと思いました。柄にも無く絶賛ですが。
【関連作品】
『ホテル・ルワンダ』監督・脚本:テリー・ジョージ2004年/英・伊・南ア


『冷血』In Cold Blood
監督:リチャード・ブルックス
原作:トルーマン・カポーティー
主演:ロバート・ブレイク スコット・ウィルソン
1967年/アメリカ
CATV:平成19年1月30日
 導入部でのカット割が面白かった。後で加害者と被害者になる登場人物たちが、洗顔などの日常的なコトを した瞬間に同じコトをしているもう一方にカットが換わるのだが、コレって“加害者も被害者も同じ人間である”と いうテーマが表現しているのだろうか?
 …褒め過ぎですかね、多分。ただテンポが良くなっているのは確かです。
 過度に演出しないで淡々と描かれる警察の捜査と犯人たちの逃避行の退避、また展開も上手く例えば事件の全体を 描くタイミングなど非常に効果的なタイミングで入ってきます。
 そしてあのラストシーン…当時としては圧倒的だったんじゃないでしょうか(今観ても!)?
 蛇足ですが、カポーティーによる原作にはあまり感心していないので、映画の方がかなり面白く感じました。 もっとも原作を読んだのはかなり以前なので、多分に僕自身の読み方も浅かったろうかと思います。
 また読み返してみようかしらん?
 ただ同じ頃に読んだジョセフ・ウォンボーの『オニオン・フィールドの殺人』の方が衝撃的だったので、つい比べて しまっているのかもしれませんが。
【関連作品】
『冷血』トルーマン・カポーティー
『歴史は夜作られる』History Is Made at Night
監督:フランク・ボーゼージFrank Borzage
主演:シャルル・ボワイエCharles Boyer
ジーン・アーサーJean Arthur
1937年/アメリカ
CATV:平成19年4月4日
 悋気な富豪が妻にカマをかけるべく仕掛けた罠がシッペ返しになる発端から、アレコレと伏線が楽しい。 細かく趣向が凝らしてありサービス精神が旺盛で飽きさせない。この辺りとにかく爆発すれば良いのだと言う 現代の作品とは違って個人的には好みなのだが、全体としてはちょっとねぇ?
 殺人にまで行く必要はなかったんじゃないかと思いますね、正直言ってコレはやり過ぎに思われます。
 ちなみにラストの“どんでん返し”には見事にやられました。そりゃねぇだろう?と。
『レッド・ドラゴン』Red Dragon
監督:ブレット・ラトナー BrettRatner
原作:トマス・ハリス Thomas Harris
主演:アンソニー・ホプキンス
Anthony Hopkins
2002年/アメリカ
CATV:平成19年10月27日
 豪華な出演者の割に話題になった記憶が無く不審に思っていましたが、見て納得。凡作でした。原作小説や 以前見たテレビ映画(だっかなぁ?ホプキンス以前のです)に比べれば遥かに判り易くかつ退屈しませんでしたが、 惹きつける力が不足していました。
 悪魔的なレクター博士の知性が相手の心理を解剖していくのが魅力だった『羊たちの沈黙』に比べると 活躍が少なく迫力不足で、まずソレが残念。全体的にポイントが散漫になっているのではないか?
 FBI捜査官が捜査に協力することによりソレまで逃げようとしてきた恐怖と対峙し、それを乗り越えようと するのが主軸でも良かったのではないか?思えば『羊…』では犯人がほとんど出て来ていないように 記憶しているんだけど、それでも満足出来たんだし。
 逆になぜ犯人があのようなモンスターになってしまったのか、人間性を突っ込んで描いてくれていれば 良かったのに?
 印象としては普通のサスペンス、と言った程度でした。


『ローズマリーの赤ちゃん』Rosemary's Baby
監督・脚本:ロマン・ポランスキー
原作:アイラ・レビン
主演:ミア・ファロー ジョン・カサベテス
1968年/アメリカ
CATV:平成19年2月24日
 鬱陶しい隣人に参ってしまったローズマリーが、妊娠して更に混乱。主人も含めて隣人や 産科医までが自分にナニかを企んでいるのでは?と疑いだし…と言う展開で、コレが 淡々と続きます。体力が無いときはキツイ。
 個人的な趣味で言うと、果たしてホントに悪魔崇拝者が彼女を利用してナニかを企んでいるのか、 それとも思い過ごしなのか…ハッキリさせない方が怖いと思うんですけどね。
 ただ“ナニモノであれ”と自分の子どもと認めているような、赤ちゃんを見るローズマリーの 視線には考えさせられるものも…。
 蛇足ですが隣人たちの不快なキャラは僕も我慢出来ませんでした。
『ロビンソンの庭』
監督:山本政志
主演:太田久美子 町田町蔵
1987年/日本
CATV:平成20年2月6日
 どこだかわからない異空間のような庭園に迷い込んでしまい…ってな展開だと思い込んでいたのですが全然違うのね。 どうしてそう思い込んでいたのかは判りませんが。
 淡々として展開でしんどいのですが、学生時代に自主映画の世界を少しだけ覗いたコトが有るからかどうにか 見られました。誰にもお薦め出来ませんが。